世界観

Worldview

概要

Overview

この大地は、近代化が進みつつある中世風の国々によって構成されており、かつては神話や伝承の中にのみ存在すると考えられていた「幻獣」と呼ばれる生物が実在する世界です。
幻獣とは、起源が非自明かつ特異な性質を持つ動物を指し、通常の動物とは異なる法則で生き、成長し、繁殖するのです。
・一部の幻獣は神聖視され、国家や貴族の象徴とされる。
・他の幻獣は人間社会に脅威をもたらす存在として扱われる。
・あるいは、特定の人々と深い関係を持ち、共生するものもいる。


大地の信仰

Religion
  • 『エレンシア』
    地母神、始祖、大地の女神。様々な呼び名で親しまれているエイルの女性です。
    彼女はかつて大陸中を旅して回り、種族分け隔てなく慈しみ、人々の結束と文明の興りを促しました。それから今日に至るまで『エレンシア』は人々の拠り所として語り継がれたのです。
    『エレンシア』の大陸降臨が1850年前。そこから数え、”Elensia Ela”、”E.E. x年”として大地全土で普及しています。
    伝承曰く、萌葱色の長髪と凛とした美しい容姿を備え、魔法に長けた聡明な人物。その姿を描いたポートレートや彫像が現在に至るまで数多く制作されました。
  • 創世神
    親しみ深い地母神『エレンシア』の一方、真の高神の存在は、世界を創造した偉大な主として人々に崇め奉られています。『エレンシア』とは異なり、明確な姿かたちが描かれることは少ないものの、大いなる存在として強く信仰されています。

大地に住まう種族

Race
  • クレスカン
    クレスカンは容姿に際立った特徴は無く、顔立ちや肌の色、瞳の色、髪の色など家族によってまちまちで、世代交代の早さ故に大陸で最も繁栄しています。
    平凡な能力である一方、成長目覚ましく、彼らの手によって様々な科学技術が生まれました。
    大陸の中では探究心や好奇心が最も強いと言える種族で、思想や文化に至るまで人によってそれぞれです。
    平均寿命:65歳
  • エイル
    エイルは幻獣と心を通わせる素質と極めて長い寿命を備え、尖った耳が特徴の種族です。概して色素の薄い肌色や髪色を有し、背が高く美形の傾向があります。
    この種族は世代交代が非常に緩やかなため、気が長く閉鎖的なきらいがあり、人口は少なくないものの静かに暮らしています。しかしながら戦いになるとエイルほど恐ろしい存在はありません。
    同種を尊重する文化が根強く、とりわけ紛争などで負った負傷は守護者の名誉だと褒め称えられています。大きな負傷や障害を持つエイルが丁重に扱われる一方、長寿命が災いして、増加傾向の負傷者は種族にとって重荷になりつつあるのです。
    平均寿命:500歳
  • ハーフリング
    ハーフリングは他の種族に比べて成人の体格が比較的小柄な種族です。彼らは皆すばしっこく、機転が利き、等しく強運を持っています。
    健脚を活かして郵便や広報に携わる他、商才にも優れ、名だたる商社には必ずと言っていいほど携わっており、各業種の経営を支えています。
    当然、金融業は彼らの十八番で、金を語らせて右に出る者はいません。強い信用を持つ銀行ほど、従業員はハーフリングのみで構成されています。
    平均寿命:50歳
  • アイアンクラフト
    アイアンクラフトは大陸で最も器用な種族であり、鍛冶や工作に優れ、ドワーフとも呼ばれています。平均して屈強な肉体を持ち、槌を持たせて右に出る者はいません。
    エイルに負けず劣らず内向的なきらいがあり、伝統を重んじる文化が強いです。それと同時に、クレスカン達が発明した新しい技術を取り入れる動き、あるいはアイアンクラフトの技術を提供する協力関係があり、発展目覚ましい種族の一つです。
    平均寿命:150歳
  • リュカオン
    リュカオンは一般に人と獣の特徴を併せ持つ種族の呼称で、クレスカンに次いでポピュラーな種族であるものの、遺伝子によって全く異なる特徴を有し、その様相は多岐にわたります。総じて比較的丈夫な身体を持ち、農耕や建築、兵士といった肉体を使う職業で幅広く活躍しています。
    体躯は個体によって様々、1mの小柄な種から3mの巨躯まであり、寿命は体躯に比例します。
    平均寿命:50〜200歳

学府の施設

Facilities
  • 本館・エピファニー大講堂
    ゴシック様式の聖堂に倣った建築で、赤褐色の石造りで十字型に構築された大講堂。正門から真っ直ぐ行った十字の│に当たる部位、この伸びた棟を身廊と言い、三階層分の吹き抜けには学府を訪れる全ての人を出迎える華美な装飾がなされています。魔除けの悪魔像、名だたる宗教画のレプリカ、学府の歴史と功績を裏付ける恩賞と褒章の数々。正午には南廊の最奥に堂々はめ込まれている始祖の降臨図を表したステンドグラスが神々しく輝き、あまねくを慈悲深く照らすでしょう。
    身廊の中程には翼廊という、十字の一の字にあたる部位が伸びていて、学府に必要な機能、設備が多数備わっています。
  • 正門・龍門
    地平線に山稜を望み、平野に生い茂る葦を穿つ大河が望めるエピファニー荘園、年季の入った石畳を突き進めば、そこには、エピファニー学府の正門が青天の霹靂の様に佇んでいます。
    エピファニー学府の象徴的な入り口であり、龍門という通り名の通り、龍の金細工が力強く居座っていて、訪れる者を迎える壮麗な門です。
  • 前庭
    手入れの行き届いた石畳が龍門と大講堂を接続しており、これまた手入れの行き届いた木立ちや、黄楊の垣根、四季の花が色とりどり咲き誇る庭園がいっぱいに広がっています。立ち並ぶ欅や楓に混じり、それぞれの季節に沢蓋木に小紫、小真弓、小楢といった彩りが加わって、鳥や蝶が自由に舞っています。
  • 学寮
    大講堂の左右の翼廊出口からすぐの所には、大講堂と同じ意匠の赤褐色の石造りで出来た学寮があります。EMAは全寮制であり、所属する弟子や教職者一党は寮で暮らし、ルームメイトと寝食を共にします。日毎の献立を提供する食堂が備え付けられていますが、嫌悪する者も少なくないため、材料に幻獣の食肉は用いられません。
  • 温室・幻獣園
    大講堂の裏手には非常に大きなガラス張りの温室があり、幻獣が悠々自適に暮らしています。温室内部はそれぞれの幻獣にとって快適な様に調整されていて、不自由の無い幻獣は基本的に人を恐れたりせず、触れ合うことも可能です。
  • 講義室、研究室、実験室
    大講堂の各階にはナンバリングされたそれぞれの部屋があり、いずれもすっきりと広々としていて講義にしかと適うでしょう。実験室では幻獣の解剖なども行われます。